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最高裁判所第二小法廷 平成6年(オ)2046号 判決 1998年3月27日

上告人 梶川彰 ほか四九名

被上告人 国 ほか一名

代理人 西田俊一

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理由

上告代理人林伸豪、同枝川哲、同川真田正憲の上告理由について

原審の適法に確定した事実関係の下においては、長安口ダムの操作規則、操作細則は同ダムの洪水調節容量を六九〇万立方メートルと設定した点を含めて本件当時合理性を欠いていたということはできないから、右ダムの設置ないし管理に瑕疵があったものということはできず、また、管理事務所長の降雨等の予測判断も不合理とはいえないから、管理事務所長のダム操作に過失があったということはできないのであって、被上告人らの国家賠償法上の責任を否定した原審の判断は、結論において是認することができる。論旨は、右と異なる見解に立って原判決の法令違背をいうか、又は原判決の結論に影響しない説示部分を論難するものであって、採用することができない。

よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判官 河合伸一 大西勝也 根岸重治 福田博)

上告理由<略>

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